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あぶない農業と儲かる農業

硝酸態窒素

2016/10/05
化学肥料問題 0
10/5
前日の日経新聞より

第2次世界大戦が終わったころから農業の効率が飛躍的に向上しました。効率向上の要因は農薬、農業機械など色々ありますが、最大の功労者は空気中の窒素から作る化学肥料です。
 農作物の生産量を増やすには、(1)農地面積を広げる(2)単位面積当たりの収穫量(単収)を増やす――の2つの方法があります。人類が農業を始めてから長い間、単収はほぼ一定でした。人類は農地面積を広げることに注力し、それが土地の奪い合いにつながりました。現在でも領土問題は戦争の最大の原因ですが、それは人類に農地が重要だというメッセージが刻み込まれているためでしょう。
 19世紀に土壌中の窒素含有量を増やすと、穀物単収が増えることが分かりました。欧州では農地に窒素を供給する方法として、チリで採掘された硝石が使われました。しかし、地下資源には限りがあるため、19世紀末の欧州では、硝石を掘り尽くすと食料危機になると心配されていました。
 その悩みを解決したのが空気中の窒素から化学肥料を作る技術です。20世紀初頭のドイツで開発され、開発者の名前にちなんでハーバー・ボッシュ法といいます。空気が原料なので、いくらでも生産できます。
 化学肥料は著しい効果を発揮しました。人類が農耕を始めてから長い間、穀物単収は1ヘクタール当たり1トン程度でした。一生懸命に耕し、苦労して堆肥や厩肥(きゅうひ)を投入しても、同2トン程度にしかなりませんでした。それが、化学肥料を投入すると目を見張るような速度で増加し、現在、先進国では穀物単収は同6~10トン程度になっています。
 あまりにも化学肥料が効いたため、化学肥料に不信感を抱く人々もいます。副作用もあると考え、従来型農法である有機農業に取り組んだりしています。
 しかし、化学肥料なしでは、現在の世界の73億人もの人口を扶養できません。もし、化学肥料を全く使用しなければ、地球上にはその半分ぐらいの人々しか生きることができないでしょう。一方、アフリカなどの発展途上国でも先進国並みに化学肥料が使われるようになれば、地球は現在の2倍の人口でも楽に扶養できると思います。

●化学肥料の害の立場をとっているものからすれば、全体的な棲み分けが必要だと思います。
日本のように、即効性のある化学肥料の多肥になると、硝酸態窒素の被害がでますが、アフリカなど今まで使用していなかった地域も多いので少量の投入であれば、増収につながるのでいいのではと思います。
・現在、日本の農薬はほとんど、3年経過すれば成分がなくなるようになっています。
 化学肥料は、窒素成分を使用しすぎると、植物が吸収できない、できても合成できない状態(亜硝酸態窒素)が残ると、人体の毒(ヘモグロビン欠乏症)となり、特に若年層には命ににもかかわりますので、使用の注意が必要です。特に、アフリカなどでは、雨が少ないので、植物や地表に残留が大きなると言われています。私共の仲間も、海外にODAで指導に行っておりますが、やはり、化学肥料を少なく利用するように、されているとのことです。
73億人農業


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スマートネット山本
Admin: スマートネット山本
私は、IT・WEBデザインの会社を営んでいます。一般企業や個人の農業創業・開業のお手伝いを行う機会がふえたことで、農業創業コンサルが主たる業務になりました。全国で活動実績があり、野菜・果実・キノコ栽培のスタートアップ一式業務、行政申請、補助金申請、資金調達支援を行っています。個人では無農薬米の栽培とキノコ栽培を行っています。また天然植物ホルモン液を活用した農業技術指導者を擁しており、2021年より国連ECOSOC/NGO団体と提携し世界の農業振興・教育に携わっております。儲かる農業をテーマに、短期で黒字化になる農業をご案内しております。
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