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あぶない農業と儲かる農業

イチゴ2t/10aの話

2023/04/11
いちご 0
10/11 イチゴ10a(1反)2トンの収穫の話
・本日の農業新聞からの話題

静岡県農林技術研究所は、開発中のイチゴの長期収穫作型の増収試験で、2年連続10アール当たり10トン取りに成功した。夜冷育苗と定植後に株元を冷やすクラウン冷却を併用し、収穫開始時期を早める超促成栽培技術と、7月まで収穫期間を延長する技術を組み合わせた。単価が高い10月に一番果を収穫でき、クリスマス需要期にも二番果を出荷できる。農家の所得向上が期待できる。

itigo2t.jpg
との記事がありました。

私も、福岡県のいくつかの事業者さんと、いちごの長期栽培を手掛けておりますが、これがなかなか大変です。
記事では、農林技術研究所での試験栽培ですので、設備が整っていると思われますが、これを普通の農家で行うことはなかなか困難です。その理由では、
(1)花芽継続の温度管理が難しい。(花芽が途切れたら、次の年まで実がつかない)
(2)気温が暑くなると、病気が出やすくなる。
(3)通常のビニールハウスでは、6月過ぎるとハウス内での作業は暑さで過酷な作業となる。

など、普通のハウス栽培では、なかなか大変です。

(福岡県の平均単収は、約3800Kg/10a(収穫期間12月~5月)ですが、私が関わっている農家、農業法人では、約倍の収穫量をあげています。下記の画像は、イチゴのクラウン及び根を冷や潅水装置の冷却装置部分 機械名はSDK-1 特許製品)
この機械SDK-1では、夏場は冷却水で潅水し、冬は温水で根を温めることで、周年栽培ができます。
試験栽培では、周年栽培できましたが、栽培現場数カ所では、
「6月までが限界だ。5月で収穫の体力がなくなる。」
「7月からは、夜明け前の収穫作業だが、すぐ暑くなるので、耐えられない」
「ハウス内冷房を充実するには、コストがかかりすぎる」
「次年度の苗の管理とダブル作業となり、きつい、無理」


という現場の声で、周年栽培できる機械を購入していただいた農業者では、SDKの機械を利用して、早めの定植、収穫期間を頑張って初夏まで伸ばすことで、気候と人間の調子のいい年で、年間9t/10aが最高でした。(収穫期間11月~7月)
本年は、少しの部分だけ、周年栽培を計画しています。これは、福岡市内の洋菓子店、製造会社さんからの要望があったためです。

イチゴの根元やクラウンを低コストで冷やす機械は、ニーズがありそうです。しかし、いろいろな機械は特許出願がかかっており、なかなか物まね製品はできませんので、一般的に普及している機械では、栽培コストが高くなるため、販売の方法がうまい事業者でないと難し要です。

SDKシリーズの特長は、改良を重ねデジタルから、現場に合わせたアナログ運用に変更してもらっており、故障がしにくく、不具合も簡単に原因がわかります。イチゴ、トマト、ブルーベリー、アスパラガスの栽培者に使ってもらっています。
安定収穫ができているとの報告を受けていますが、昨年から肥料代の高騰には頭を悩ませています。
というのは、SDKの費用設計では、コストの安い単肥で運用できるようになっているので、現在単肥が手に入らなくなっており、苦労しているとの現状報告を受けています。

sdkiti.jpg

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スマートネット山本
Admin: スマートネット山本
私は、IT・WEBデザインの会社を営んでいます。一般企業や個人の農業創業・開業のお手伝いを行う機会がふえたことで、農業創業コンサルが主たる業務になりました。全国で活動実績があり、野菜・果実・キノコ栽培のスタートアップ一式業務、行政申請、補助金申請、資金調達支援を行っています。個人では無農薬米の栽培とキノコ栽培を行っています。また天然植物ホルモン液を活用した農業技術指導者を擁しており、2021年より国連ECOSOC/NGO団体と提携し世界の農業振興・教育に携わっております。儲かる農業をテーマに、短期で黒字化になる農業をご案内しております。
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