3 北関東の農業
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北関東(栃木、茨城、群馬、埼玉、千葉を含むと県して)は、都市型農業に近い近郊農業に分類される大都市圏への野菜の生産供給が盛んな地域です。
関東農政局にて、いろいろお聞きした内容では、「野菜」「米」「畜産」「その他で果樹、花き、芋類」の割合で分散しているようです。
[栃木県]
農産物産出額では、野菜29%、畜産32%、米30%、その他11%となっております。北関東の中では、
生産品の特長では、イチゴ、ニラ、かんぴょうが全国1位、クレソン2位、トマト5位となっています。
とちおとめなどイチゴ生産で有名なように、施設栽培が愛知県、高知県、南九州と並び盛んな地域で、資材会社も多くあります。
[茨城県]
野菜38%、畜産25%、米24%、その他13%となっており、農産物生産高は4281億円と北関東1位となっています。ピーマン、レンコン、水菜、メロン、日本梨、栗が全国1位、白菜、レタス、カリフラワー、スイートコーン、ごぼう、ルッコラが全国2位、ネギ、キャベツ、じゃばいも、ニラ、かぼちゃ、ショウガ、パクチーが全国5位以内となっています。
[群馬県]
畜産40%、野菜38%、米9%、その他13%、農産物生産高2,220億円で、キャベツ、枝豆1位、キュウリ、ほうれん草、梅2位、レタス、白菜、ナス、春菊が3位となっています。下仁田ネギ、こんにゃくが特産品となっています。
[埼玉県]
野菜49%、米22%、畜産14%、その他(花きが多い)15%、農業生産額2,012億円となっています。ホウレン草、カブ1位、ネギ、小松菜、クワイ2位、キュウリ、エシャレット3位となっています。
[千葉県]
野菜40%、畜産25%、米19%、その他16%、農業産出額4,153億円となっています。カブ、三つ葉、ネギ、マッシュルーム、スイカが1位、人参、大根、里芋、枝豆、そら豆、びわ、日本梨が2位、キャベツ、ホウレン草、ショウガ3位となっています。
・茨城県、埼玉県、群馬県、千葉県においては、農家の高年齢化に伴い、空き農地が多くあり、ある程度は農業法人が引き受けています。しかし、集約に不便な農地は耕作放棄地も多く、ま空きたビニールハウスも意外と多くありました。農家の方にお話を聞くと、子供に農業を押し付けたくない、都会で会社員になるほうを勧めているとのことでした。
北関東では、露地物の野菜の生産が多く、大都市圏の野菜の供給をになっている地域であり、夏は北海道、冬は九州、春・秋は北関東の露地物が供給されています。
千葉県、茨城県は農業生産爆も全国3位、2位と上位で、近郊農業の代表的地域と言えます。
・企業が農業に参入するには、販売品目候補が多く、選択の範囲も多いので、「露地栽培」「施設栽培」ともに有力な地域です。農地の確保も可能で、施設栽培で飲食店などへの直売など都市型農業も可能な地域です。
・弱いところは、農業に意欲のある若者が少ないことです。農作業はきつく、理労働時間も長いことで、就農する方が非常に少ないようです。企業が農業法人を立ち上げた場合、全国各地から人員を集める必要もあるとのことです。