イチゴあまおう定植
10/31 今年のイチゴ栽培、定植が終わり一息です。
イチゴの定植は、早い方が9月中旬、多くが10月に入ってとなります。出荷が早くなると高値で納品できますが、9月はまだ台風が襲来する時期のため、この時期の定植はギャンブルです。
台風が来ると、ビニールハウスのビニールを撤去しなくてはいけません。撤去後のイチゴにも被害が出て、定植のやり直しで、苗購入などコストと作業がかさみます。私共では9月中旬に定植し、11月末から出荷できた年は、11月~1月の売上が非常に高く、ここだけで通常の1年分の収益がでたこともあります。
通常は12月から、収穫を行い、5月間まで続きます。品種は福岡県特産「あまおう」です。
あまおうは、福岡県農業試験場が開発し、199年から栽培が始まり、2005年から品種登録され、福岡県内のみの生産しか認められていません。開発者は福岡県ということで、法的には県から種苗を購入した農家だけが生産、販売できる仕組みです。県はこの「育成者権」に関し、JA全農ふくれん(福岡市)と契約を締結していることから、苗はふくれんが県内各地のJAに販売、さらにJAが農家に売っています。しかし、全体的に苗不足であることから、自家で苗を増殖し栽培しているところが多いのが現状です。
私共は、栽培初年度に、福岡県庁→県の農業改良普及センター →紹介されたJAの支所に出向き、誓約書を書いて、苗農家を紹介してもらい、購入しました。イチゴ苗は、福岡県全体で過不足を調整し、指定されたところでないと入手できません。当時は、炭疽病などで苗不足が、地域JA管轄でおこり、地域間で融通しあっていました。しかし、A地区で苗を確保し
JAにここから購入しますと申請しましたが、その後A地区で苗不足が発生し、JAからの連絡で取引中止指示があり、あわてて、県内を探し、結局は近くの地区で確保できました。次の年からは、頑張って自家苗をつくることにして、続けています。
[栽培戸数は減少]
栽培を開始するには、県とJAに申請し、認めれもらうことが必要ですので、栽培農家戸数推移もわかります。2000年以降最大で、1688戸でしたが、現在は1474戸に減っています。
[生産量は、微増]
しかし、出荷量は減っていません。高齢農家が減少していますが、新規就農および農業法人の栽培拡張があり、生産量が微増しています。収穫量が大きく上がっていないのは、①収穫の作業負担が大きいこと、②施設コスト:ビニールハウス暖房施設が必要なことがあります。
粒の大きい玉L玉(サイズ)、EX玉、DX玉、G玉(50g以上)と選別があり、G(グランデ)サイズは、出荷初期に良く出ます。しかし、下の画像のような肥大化したものも多く出回ります。これは食の肥培管理で、肥料を多く与えたものにでます。
次の画像が、自分の農園でとれたものです。こではDXサイズ(45g)のものです。このような形がよく食味もよいものが良いとされます。