薩摩芋の動向
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サツマイモは、荒廃農地でも栽培でき、需要も多いので、農地があれば、収益アップにつながりますので、営農発電での架台下で栽培する作物としてもよく利用されます。
キュアリング技術も発達し、甘みの多いサツマイモに仕上げることで、輸出も多くなっています。
キュアリングとは、高温多湿状態に収穫したサツマイモを貯蔵し、表皮部分の自然治癒を促し、コルク層を作ることで、病原菌の侵入を防ぎ、品質を安定させる技術です。処置後は、弱低温管理し貯蔵します。
2021年のサツマイモは、前年比-2%の67万1900トンとなり、近年最低でした。収穫率の高い品種の導入が進んでいますが、サツマイモ基腐病被害が響いたようです。
作付け面積では、前年比6%減となり、農家の高齢化による減退が続いています。
関東地方では、茨城県が作付け面積2位で、焼き芋人気で、国内需要と海外輸出が伸びています。
1位4位は鹿児島県と宮崎県、3位千葉県、5位が鳴門金時の徳島県で、関東県での伸びがみられています。鹿児島と宮崎県では、加工用(焼酎)の需要が多く、食用は基腐病の影響か減少しています。
サツマイモ基腐病は、全国の圃場の75%で発病が確認されており、ウイルスフリー苗供給施設にて、感染していない苗の供給が必要とされており、農林水産省において補助金支援があります。
サツマイモ(甘藷)は、乾燥に強いが湿害に弱い、酸性土でもよく生育する、多肥の環境では根の肥大が進まない「ツルぼけ」状態になる、といった特性があります。排水性さえよければ土壌を選ばずに栽培することが可能です。栽培期間の適温は20~35℃と高めであり、収穫までの積算温度も3,000℃以上必要です。近年の温暖化では、北海道道南地区では安定栽培ができるようになってきました。
外貨を稼げる農作物の1つです。