イチゴ市場の隙間
1/8 イチゴあまおうを生産しています。
数年かけ、夏場のイチゴの生産の実験を行いました。
イチゴを使う市内の洋菓子店から何件も、夏場のイチゴが欲しいとあり、以前需要を調べました。
また、百貨店を通じては、大手和菓子メーカーさんが、知り合いの農機具メーカーにこられ、北海道で生産している夏イチゴの量産をするため、全国の資材屋を回っておられました。なかなか夏のイチゴが入荷できないらしいです。海外のイチゴもあるけど、生食イチゴでないからなと言われていました。
あまおうの東京太田(卸)市場の価格を見ると、5月で出荷が止まり、11月からまた入荷しているのがわかります。「とちおとめ」も同様のグラフです。
こちらは、東京市場のイチゴ卸値価格です。
これを見ると、6月から、青線(イチゴ卸値)が、赤線(家計購入価格)を上回っています。これは何を意味するかですが、家計消費より、菓子や加工メーカーの購入が、個人消費を上回っていることを表しています。
●夏のイチゴを栽培するためには、強力な冷房が必要です。これはヒートポンプなどがありますが、現在メーカーがほぼ撤退ですので、使えませんし、コストかかりすぎです。
●四季成りイチゴを使う方法もありますが、これでも高温での栽培は難しいと言われます。
●現在栽培されているのは、99%が「一季なりいちご」の品種ですが、一度花が着か無くなれば、次の冬を越すまで、花は着きません。
●実験では、とにかくいろいろな方法でデータを取りながら、冷やしました。すると、いろいろなことに気づきました。室温を冷やすのが、一番ダメでした。コストかかりすぎる割には、イチゴが冷えないのです。いろいろな方法を試しましたが、冷水を与えたところが一番効果がありました。手作業で行ったので、まばらな結果でしたが、手順を変えたくデータを細かく取り、一応マニュアルができました。ことしから、拡大して挑戦します。
●今のところ、その研究成果もあり、大粒のイチゴ生産ができています。取引先からは、平パックで出荷したほうが価格が上がるよとのことで、今週から変更する予定です。