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あぶない農業と儲かる農業

食料価格高騰と食糧増産の道

2022/01/01
政策・学術研究 0
1/1 食料高騰が世界揺らす 異常気象と脱炭素で10年ぶり高値
[12/31の日経ニュースより]
世界で食料価格の高騰が収まらない。相次ぐ異常気象や新型コロナウイルス禍の影響で穀物などの供給が不安定になる中、脱炭素化の進展が需要と生産コストを押し上げている。食料の国際的な価格指数は10年ぶりの高水準にあり、政情不安や格差拡大のリスクも高まる。2022年は食料をはじめとするインフレへの対応が世界の重要課題となる。
国連食糧農業機関(FAO)が算出する食料価格指数(14~16年=100)は21年11月時点で134.4と、前年同月比で27%上昇。11年6月以来の高値を記録した。穀物や砂糖の価格上昇が理由だ。国際的な先物価格をみると、食用油の原料になる菜種は20年末に比べて7割上昇。粗糖(砂糖)は21%上がり、小麦は22%高となった。 
 世界的な異常気象で供給が混乱し価格が高騰した農作物が目立つ。農業大国のブラジルは約90年ぶりとされる歴史的な少雨に見舞われ、トウモロコシの生産が低迷した。世界最大の菜種の輸出国であるカナダは夏の熱波が響き、21~22年度の生産量が3割近く落ち込む見通しだ。パーム油は主産地マレーシアがコロナ禍のあおりで労働者不足に陥った。
 需要は構造的に伸びる傾向にある。経済成長を続ける中国の旺盛な飼料需要に加えて、各国の急速な脱炭素政策もあって化石燃料に代わるバイオ燃料の消費が拡大。すでに米国の大豆油の約4割、ブラジルのサトウキビ(粗糖の原料)の5割程度がバイオ燃料向けに使われ、搾油工場の増強計画も相次ぐ。燃料消費の拡大を期待した投機マネーも穀物市場に流入した。

脱酸素やCO2削減の流れには疑問もありますが、ビジネス的に世界的でこの方向性に向かっています。
「世界3大穀物]
人工増加と気象変動などで、食料不足が叫ばれていますが、人間の主食としての3大穀物は、「米」「小麦」「とうもろこし」です。世界生産では、
米・・・・7億5547万トン
小麦・・・7億6576万トン
トウモロコシ・・・11億4849万トンです。
[穀物とアレルギー]
このうち、米はアジアモンスーン地域では、年2~3作、トウモロコシも、南米では年3作が可能です。ただ、トウモロコシは、コーンスターチなど工業用と加工用が32%、食用が4%、残り64%が飼料用に消費されています。ということで、人間の主食としての穀類は、「米」と「小麦」です。
米と小麦を主食にする場合は、アレルギーが気になりますが、米の場合は、それが少なく、あるいは農薬の影響だとする説もあります。一方小麦は、免疫機能が異物として反応する場合があり、食物依存性運動誘発アナフィラキシーが発生する場合もあり、こちらのアレルギーが多いとされています。
[穀物の連作障害]
・一方農業の側からみると同じ作物を作り続けると連作障害が起こりますが、米と小麦は同じカテゴリーの「イネ科」とトウモロコシや稗(ひえ)、ススキなどは、同じイネ科でも姉妹のカテゴリーに分かれます。米とトウモロコシは、連作障害がほとんどないのが特徴ですが、小麦では連作障害がおこります。
[穀類の品種改良と遺伝子組み換え]
穀物などでは、農薬などにつよい又は栄養素がたくさん得られる目的で、品種改良や遺伝子組み換えの技術が取り入れられています。
小麦・・・基本的に禁止されています。
米・・・遺伝子組み換えのゴールデンライスがありますが、ほとんど普及していません。
    ジャポニカ米では、日本において、交配による品種改良が長年行われています。
トウモロコシ・・・除草剤に強い耐性をもつ微生物などの遺伝子を組み込んだ品種が開発されています。
[食料不足の改善には]
●食料増産のためには、①連作障害もなく、②年数回栽培可能で、③食物アレルギーも少ない米の栽培面積を増やすことが、解決策になると思われます。
ただし、米栽培では、水を多く必要としますので、乾燥地帯での栽培は工夫が必要です。そこで可能性のあるのが、再生2期作です。1株で2回生産する方法ですが、2回目は田植えの必要がなく、根も張っているので少ない水分での陸稲栽培も可能、多少の雨露でも栽培可能となります。雨季乾期の繰り返す地域、雨の少ない地域でも生産できる可能性があります。
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スマートネット山本
Admin: スマートネット山本
私は、IT・WEBデザインの会社を営んでいます。一般企業や個人の農業創業・開業のお手伝いを行う機会がふえたことで、農業創業コンサルが主たる業務になりました。全国で活動実績があり、野菜・果実・キノコ栽培のスタートアップ一式業務、行政申請、補助金申請、資金調達支援を行っています。個人では無農薬米の栽培とキノコ栽培を行っています。また天然植物ホルモン液を活用した農業技術指導者を擁しており、2021年より国連ECOSOC/NGO団体と提携し世界の農業振興・教育に携わっております。儲かる農業をテーマに、短期で黒字化になる農業をご案内しております。
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