新規就農と離農
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新規就農トップクラスの県でも、離農者の方が多いのが現実
東北地方で、新規就農者トップの山形県では、今年2021年の就農者は357人(前年比+4人)で、市町村やJAと連携し、うまくいっている地域です。またこの地域では、農業法人でも新規雇用を増やし、露地栽培ではスイカ、アスパラガスなどを育てています。施設栽培も増設し、トマトやほうれん草も栽培しています。
山形県の21年調査(20年6月~21年5月)の新規就農者は357人と、1985年の調査開始以降で最多を更新した。6割が農業法人などで働く雇用就農だったほか、女性が94人と20年比38人増えた。休日制度やトイレの改善といった労働環境の向上が増加の一因と見られる。
吉村美栄子知事は「地方回帰の動きや、職業としての農業が視野に入ってきた表れだ」と分析する。ただ「高齢化で引退する農家も多い。まだまだ足りない」とも指摘する。
県は22年度、新たに「もう10年がんばる」農家に施設の改修費を補助する事業を打ち出す方針だ。営農を続けようかギリギリで迷っている農家に「ラストワンマイル」型の支援を行う。「その10年で、新規就農者も含めて後継者を見つけ、リレーしてもらいたい」(県農林水産部)という考えだ。この事業を含む一連の園芸農業支援に計1億7700万円を充てたいとしている。
山形といえば、だだちゃ豆、サクランボも有名です。だだちゃ豆、サクランボを栽培する農業法人では、米や里芋なども栽培しており、ここでも新規就農者をうけいれていますが、それ以上に離農者が増えているようで、農業法人に農地の管理を依頼する高齢者が増えているとのことです。
●このように、全国的にも、農地を頼まれて経営面積を増やしているのは、農業法人や篤農家といわれる熟練農家や大型農家さんです。