サツマイモ病気北海道へ
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北海道病害虫防除所は、サツマイモ基腐病の発生を道内で確認。これを受け、8月31日に病害虫発生予察特殊報第2号を発令した。
8月中旬、道内のさつまいも栽培ほ場で、葉が黄化して生育不良になり、根元が黒変して腐敗する症状が発見。また、黒変、腐敗した茎の表面には柄子殻が多数確認された。上川農業試験場で、発生株の茎から病原菌の分離を行った結果、糸状菌が分離。また、分離菌の形態的特徴と農研機構植物防疫研究部門において罹病組織から核酸を抽出しリアルタイムPCRを行った結果、サツマイモ基腐病菌と同定された。
サツマイモ基腐病は、糸状菌の一種ディアポルテ・デストゥエンスによって引き起こされる病害。感染したさつまいもは茎の地際部が黒褐色から黒色に変色し、茎葉は黄色や紫色に変色してしおれ、症状が進むと壊死する。いもは主に茎の付け根側から腐敗。また、主に汚染された苗で伝搬し、発病した株の残渣上で越冬し、翌年の感染源となる。同病は発病株に形成された胞子が、降雨による飛散や滞水によって周辺株に広がって感染するため、排水不良な場所で発生しやすい
現在まで基腐病の発生地域は、
九州・・・沖縄、鹿児島、宮崎、福岡、長崎
四国・・・愛媛、高知
本州・・・静岡、群馬、茨城、東京、埼玉、千葉、福井、石川、山形、岩手
北海道
感染しやすい品種は
①安納芋
②小金千貫
苗からの伝染が多いのが特徴です。
②の小金千貫は、芋焼酎の原料になる芋ですので、愛好家にとっては、気になる病気です。