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あぶない農業と儲かる農業

植物ホルモン・アブシン酸SGDs

2021/06/29
農業技術 0
6/29 今月の理化学研究所の記事です。
植物の気孔の閉鎖を誘導する植物ホルモンであるアブシン酸の輸送が植物体内で制御される新たな仕組みを解明しました。
この研究は、植物工場など環境制御ができる施設で、気孔が閉じるのを制御して、促成栽培ができるようになることになります。
従って、今後懸念される食糧危機に対応する手段の一つになりそうです。

今回の研究成果は、国際連合が2016年に定めた17項目の持続可能な開発目標(SGDs)のうち、「2.飢餓をゼロに」と「15.陸の豊かさを守ろう」に大きく貢献します。

植物と気孔
地上を自由に動き回ることができない植物には、環境の変化を耐え抜くためのさまざまな仕組みが備わっています。例えば、乾燥による土壌の水分不足に対応するために、葉の表面に存在する気孔を閉じることで、植物体からの水分の損失を防ぎます。一方で、光合成の効率は気孔からの二酸化炭素の取り込み量に依存するため、気孔が閉じることは自身の成長には不都合です。そのため、植物は多様な環境条件下で気孔の開き具合(開度)を適切に調節しています。植物ホルモンの一つであるアブシシン酸(ABA)には、気孔を閉じる働きがあります。植物は、乾燥を感じるとABAを大量に合成し気孔を閉じます。そして乾燥が終わり再び水分が十分になると、過剰なABAが分解(不活性化)され気孔が開きます。ABAは主に葉の維管束組織の細胞で合成され、孔辺細胞まで運ばれます。これまでに、ABAの細胞内への取り込み、もしくはABAの細胞外への排出を担うタンパク質(輸送体)が複数同定されてきましたが、植物体内でのABAの動きがどのように調節されているのかは完全には理解されていませんでした。
気孔
維管束植物の主に葉や茎の表面に存在する小さな孔。根から吸い上げた水分の蒸散や、光合成における二酸化炭素の吸収、酸素の排出に使われる。
植物ホルモン
植物体内で作られ、低濃度で作用し、植物種を超えて普遍的に存在する生理活性物質の総称。低分子性のものとしてはアブシシン酸のほかに、オーキシン、サイトカイニン、ジベレリン、エチレン、ブラシノステロイド、ジャスモン酸、サリチル酸、ストリゴラクトンなどが知られている。
研究

そこで共同研究チームは、気孔開度の間接的な指標となるシロイヌナズナの葉の表面温度[10]を調べました。すると、NPF4.6の機能を失ったnpf4.6変異体の葉の表面温度は野生型と同程度ですが、npf4.6変異体と内生ABA量が低下したaao3変異体を掛け合わせたaao3 npf4.6二重変異体では、aao3変異体に比べて葉の表面温度が低いことが分かりました(図1B)。これは、aao3 npf4.6二重変異体の気孔の方がaao3変異体よりも大きく開いていることを示しています。つまり、正常なNPF4.6には気孔の閉鎖を促進する働きがあると言えます。

また、NPF4.6タンパク質は葉の維管束組織および孔辺細胞に存在しますが(図2)、aao3 npf4.6二重変異体の孔辺細胞だけで正常なNPF4.6を発現させる(aaso3 npf4.6/pMYB60:NPF4.6)と、葉の表面温度がaao3 npf4.6二重変異体よりも上昇し、気孔の閉鎖が促進されることが分かりました(図1B)。このことから、NPF4.6は孔辺細胞内へのABAの取り込みを促進する因子であると考えられます


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スマートネット山本
Admin: スマートネット山本
私は、IT・WEBデザインの会社を営んでいます。一般企業や個人の農業創業・開業のお手伝いを行う機会がふえたことで、農業創業コンサルが主たる業務になりました。全国で活動実績があり、野菜・果実・キノコ栽培のスタートアップ一式業務、行政申請、補助金申請、資金調達支援を行っています。個人では無農薬米の栽培とキノコ栽培を行っています。また天然植物ホルモン液を活用した農業技術指導者を擁しており、2021年より国連ECOSOC/NGO団体と提携し世界の農業振興・教育に携わっております。儲かる農業をテーマに、短期で黒字化になる農業をご案内しております。
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