ミネラル農法
3/27 ミネラル農法
画像①は、普通栽培のハウスいちごです。(画像は借り物)
画像②は、ミネラル農法で栽培したイチゴです。
こちらは、収穫した後ですので、果実が少ないですが、比べてほしいのは、花芽(つぼみ)です。
画像①は花芽が垂れていますが、画像②は立っています。
画像②はミネラル農法で栽培した80才のイチゴ農家のものです。
・イチゴ10a(1反)の全国平均収量は3,110Kgです。
・収穫時期は12月~5月が中心
・ミネラル農法では、10,000Kg(10トン)収穫されています。
・その分肥料を、通常の4倍程度要求します。
〇ミネラル農法の先駆者は中嶋常允さんの中嶋農法です。ここの栽培グループは、それを知らない農家が独自の研究でたどり着いた農法です。特長は、ほぼ同じ、ミネラルを初期成長段階で適切に与え、体幹を丈夫にし、栄養を上部(茎・葉・花芽)にどんどん送り込むことを可能とする農法です。ミネラルを充分に与えた作物は、窒素リン酸カリをよく吸い上げます。このミネラルバランスと、その前段階の土壌分析が大事とされます。究極は、土に肥料が何もない状態が理想とされています。
〇ミネラル農法の特長は、多年草では2年株の方がよく育つという特徴があります。
これは、1年目の株が肥料を全部吸うことで、2年目は肥料無しからスタートでき、「足し算引き算」する手間がなく、理想的に施肥設計できるところにあります。
〇弊社のアスリート農法に通じるものがあります。組合せしたらすごいことになるかなと思いますが、作物が走りすぎ、肥料設計が追い付かない心配もあります。
慣行農法を超える肥料設計は、確実に進歩しています。
慣行農法は、人間が勝手に決めた肥料設計です。これ以上与えたらいけませんよ。窒素過多となり、硝酸態窒素が代謝せずえぐみがでますよ。栄養成長が走りすぎて、実がつきませんよという指導方法です。JAさんや地域行政の指導基準でもあります。これは、化学肥料に頼った肥料設計です。
化学肥料は、もとは何か
化学肥料は、化学工場でできた副産物がほとんどです。化学肥料は、作物の生育に即効で聞くことで、農業ではなくてはならないものとなっていますが、効き目が強いことで、肥料設計を制限しています。
植物工場や養液栽培で使うロックウールも産業廃棄物です。
話は反れますが、ロックウールは「石綿」と訳されますが、石綿といえばアスベストですが、これは天然の繊維で、ロックウールは人工的な繊維で、アスベストの数百倍の太さがあり、人体に影響はない?とされています。このように、農業資材のおおくは、産業廃棄物で成り立っています。
農学は肥料化学
従って現代の農学は肥料化学、どう肥料を効果的に与えれば、植物は育つかのテーマになっています。
農学はノーベル賞の受賞がない
ノーベル賞の受賞のないのは農学だけといわれている所以はこの辺にあり、画期的な発明がない世界ですが、植物を主役にした、このようなミネラル農法や私共の、アスリート農法は、これから発展していく研究分野だと思っております。アスリート農法では、長崎大学によるアミノレブリン酸のコロナ治療の成功の報道もあり、いろいろ話がきております。私どもは、農業研究ですので、これを逸脱することはできませんが、少し関連のある畜産、養殖業界などからも研究依頼がきており、実証研究を長く続けております。
画像③は、ミネラル農法で栽培したスナップエンドウです。