多肥設計は可能か?
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慣行栽培の施肥量を超える多肥料栽培は可能でしょうか?
・実証例としたら、熊本の企業が50年前から行っている中嶋農法というものがあります。
この農法は、土壌分析を行い土壌を健全にし、植物のミネラルバランスをとり、多肥量栽培を行うものです。数カ所のJAや、大手農業法人で導入されています。
中嶋常允さん(故人)厚生労働省や農水省の研究会の委員を歴任された方です
・この農法の立ち上げに関わった大学教授にお話を聞く機会が最近ありましたが、肝心なのは、有機肥料と化学肥料の組合せであり、その中心では微生物が活動するかどうかであるとのことでした。
・土壌に有機物を元肥を与え、微生物が活躍できる環境であれば、化学肥料も分解・微細化し、植物が吸収しやすくすることができる。植物も混酸を使い、栄養を吸い上げることができる。
・化学肥料オンリーの土壌は、1~2年は栽培は可能であるが、肥料成分が残留し土壌障害が起こる。(連作障害、病気の発生の温床)
土を健全に保ち、微生物特に好気性微生物が活動する土壌にすることで、有機物質に加え化学物質も分解する効果があり、主役は微生物であるとのことです。
●話はかわり、九州のある農家が30年かけて、失敗を繰り返し、2年前にミネラル農法を開発し、ミネラル肥料を開発し、肥料業者登録し、現在30名の農家が大きな効果が上がっていました。販売するのに、誇大宣伝もできず、慣行農法を超える肥料設計では、何かと販売に障害が出てくるので、どうしたらいいかと相談があり、この教授に相談しました。
開発から、肥料製造、実証栽培等、開発者を交え説明しました。
すると、この農法は、アプローチは異なるが、中嶋農法ですでに証明された肥料設計の農法であるとのことでした。開発者さんは、化学肥料を化学式で考え、結晶化が起こらないよう、また水溶性があるブレンドを研究したどり着いたものであり、その肥料設計は一定の効果があるとのことでした。
ただし、使用する方の土壌調査は必要で、微生物の活動がないと、逆効果になるので注意することとのことでした。
●すでに利用している生産者は、当初の生産量の2~3倍かつ、高品質になっておられます。
●また、メーカーでなく、個人農家が苦労してたどり着いた肥料設計ということで、普通の肥料より安価で製造販売していることで、教授も感心していました。