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あぶない農業と儲かる農業

植物工場の在り方

2020/12/20
先端農業技術 0
12/20
私の知り合いの植物工場さんが、日経新聞に載っていました。
大分県湯布院の近くの植物工場さんです。
豊かな温泉資源があり、3Haのハウス工場で、パプリカを柱にトマトなどを生産しています。
工場のオペレーティングは、分単位で刻まれており、作業もスマートです。
向上意欲の強い経営陣で、いくつかの課題を解決できないかと、福岡に来られたり、こちらから出向いたりしています。
当方の持つ、花芽継続の技術である 機械(ハード)と栽培技術(ソフト)のお話も、熱心に聞かれています。大型工場であるため、大規模な変更がすぐには難しいようで、まだ導入にはいたっていません。
・植物工場さんの、共通点は、ハードが先行していることです。オランダ式の制御システムを取り入れ、収量向上を主に生産をされています。
・一方農業者から見たら、栽培管理が行き届いていない、こうすればまだ増産できるのにともったいなく思います。それでも、圧倒的な規模での生産管理で、安定栽培されています。
●私ども、愛野ファーム九重さんも、ハウス暖房コストをいかに下げるか、化石燃料を使用しない(Co2削減)で低コストの加温が実現できるかにチャレンジしています。
ちなみに、私共が販売しているのが、SDKという太陽熱利用の加温加冷潅水装置です。令和元年の特許機械です。温泉の出ないところでも、加温コストが、1/10~2/10あたりまで下がり、培地を直接温めるので、作物の生産量も安定しています。今、九州・北海道を起点に全国主要地区で、導入実績を作っています。(詳しくは、上のカテゴリーより「有機農業」「最先端技術」の欄からご覧いただけます。


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愛菜ファーム九重 全貌
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 温泉地として知られる大分県九重町の高原地帯に、陽光に照らされて光る面積3ヘクタール強のハウス農園がある。タカヒコアグロビジネス(九重町)が運営する「愛彩ファーム九重」だ。
 ハウスで栽培しているのは、パプリカやトマト、レタスなどの野菜。室内に林立する主力のパプリカの木は5メートル超の仰ぎ見る高さに成長し、真っ赤な実を実らせる。室内の温度や湿度は、コンピューターを使ってきめ細かくコントロールしている。

 こうした環境制御型の栽培技術はオランダで発達した。すでに日本にも同様のハウスがいくつかあるが、愛彩ファーム九重には他の施設とは違う際だった特長がある。冬の暖房コストがゼロなのだ。
 秘密はその特殊な熱源にある。タカヒコアグロビジネスは施設の敷地内に井戸を掘り、そこから温泉をくみ上げて、ハウス内を暖めるための熱源として活用した。(パプリカは適温が高く、加温コストが高い
 ハウスの中を巡るパイプに温水を流し、室内の温度を上げている。重要なのはパイプに直接温泉の湯を入れるのではなく、湯をためたタンクにパイプを通し、中の水を温める点だ。パイプに温泉の湯を流すと、温泉に含まれる成分のためにパイプが詰まって維持が難しくなるからだ。

 設備を開発した背景には、タカヒコアグロビジネスの親会社であるタカフジ(大分市)の技術がある。タカフジはプラント設備やエネルギー関連施設の工事が本業で、熱交換に関する様々なノウハウを持っている。これを応用し、温泉熱を使う設備を完成させた。この技術で特許も取得した。
 タカフジが農業分野への進出を考えるようになったのは、社員が実家の農業を継ぐために退社するケースがあったことがきっかけだ。農業の現実をみると、天候に左右されたり、売り先の確保が難しかったりして経営が安定していない。そこで自社のノウハウを生かし、農業の新しいモデルをつくろうと考え始めた。
 参入に際し、いくつかのパターンを試みた。まず太陽光ではなく、人工光を使って野菜を栽培する小規模な植物工場を造ってみた。しかし電気代などの運営費がかさむことがわかり、栽培の研究施設としての利用にとどめることにした。

 県内で環境制御型のハウスを運営している農業法人にも出資してみた。冬の暖房のために設置したのは、重油を使うボイラー。だが稼働させてみると、油代が予想外に経営を圧迫することがわかり、運営から手を引いた
 こうした教訓を踏まえ、2015年にオープンさせたのが愛彩ファーム九重だ。主な販路は全国の百貨店やスーパー。大分には由布院や別府など、全国的に知られる温泉地帯がいくつもある。地域性を前面に出すためにブランド名は「温泉パプリカ」とした。
 タカヒコアグロビジネスは「これからの農業のテーマは健康」と強調する。そこで課題になるのが、パプリカの品質の科学的な分析だ。パプリカに与える液肥の成分と、温度や湿度など栽培環境の関係を研究機関と連携して調査。健康の向上に役立つ成分の含有量などをデータで確かめ、商品力を高めることを目指す。

 農業事業の拡大はなお続く。ハウス農園と同じ九重町で2019年、240ヘクタールの広大な屋外農場の開発に着手した。畑で栽培するのはネギや春菊やショウガなど。ハウスと違い、天候に左右されやすい露地栽培で技術を確立するのが目的だ。
 これまで大手電機メーカーや外食チェーンなど様々な企業が農業に参入し、成果をあげることができずに撤退した。栽培と販売の両面でノウハウを確立することができなかったからだ。農業を手掛ける法人の数は増えているが、そのほとんどは農家が設立したものだ。
 これに対し、タカヒコアグロビジネスは独自の技術で栽培コストを引き下げ、試行錯誤を経て栽培を安定させた。独自の販路をつくることにも成功した。企業の農業ビジネスの可能性をどこまで広げることができるか。新たに始めた露地栽培を含め、その挑戦に注目が集まる。
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スマートネット山本
Admin: スマートネット山本
私は、IT・WEBデザインの会社を営んでいます。一般企業や個人の農業創業・開業のお手伝いを行う機会がふえたことで、農業創業コンサルが主たる業務になりました。全国で活動実績があり、野菜・果実・キノコ栽培のスタートアップ一式業務、行政申請、補助金申請、資金調達支援を行っています。個人では無農薬米の栽培とキノコ栽培を行っています。また天然植物ホルモン液を活用した農業技術指導者を擁しており、2021年より国連ECOSOC/NGO団体と提携し世界の農業振興・教育に携わっております。儲かる農業をテーマに、短期で黒字化になる農業をご案内しております。
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