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あぶない農業と儲かる農業

ジャンボタニシ駆除

2020/07/02
お米栽培・知識 0
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●ジャンボタニシ=スクミリンゴガイ(学名:Pomacea canaliculata)は、南米原産の淡水に生息する大型の巻貝(成貝の大きさは殻高3~8cm)で、日本には食用として1981年に東南アジア方面から輸入されてきました。

・当初は新たな水産物として期待されていましたが、味が日本人好みではなかったことや広東住血線虫の感染源にもなることから商品価値は上がらず、その後養殖場から逃げ出したり廃棄されたりして野生化した貝が繁殖してしまったのです。

・1984年には植物防疫法に基づき有害動物に指定されて輸入禁止になり、現在は環境省と農林水産省が作成する「生態系被害防止外来種リスト」で、対策の必要性が高い「重点対策外来種」に選定されています。

・スクミリンゴガイの食性は、雑食で植物質から動物質まで幅広くエサにし、特に柔らかい物を好みます。食欲はとても旺盛で、1日に自分の体重の半分ほどの量を摂取するので農作物への被害は甚大です。水稲での被害がクローズアップされていますが、稲はスクミリンゴガイの大好物ではありません。田植え直後の水田には、生育初期の稲しかないので食べられてしまうのです。育苗日数にもよりますが、田植え直後から2~3週間が防除の必要な期間で、その後は生長して堅くしっかりとした稲になるので、スクミリンゴガイに食べられることはありません。

[駆除]

自分も稲作を行っていますが、駆除には県や市に連絡届け出し、椿油カスを秋口に散布し、1週間水を流さないように、管理して、駆除していますが、春先は、周りから入り込み、繁殖しています。

[対策]

現在、スクミリンゴガイの防除を目的とした薬剤は、「メタアルデヒド粒剤」、「チオシクラム粒剤」、「燐酸第二鉄粒剤」の3系統が存在します。「メタアルデヒド粒剤」は貝を麻痺させることで殺貝し、「チオシクラム粒剤」は眠らせるような効果で貝の活性を低下させます。「燐酸第二鉄粒剤」は貝が剤を食べることで内臓機能を破壊して食害を防止し殺貝する効果があります。

注目したいのは「メタアルデヒド粒剤」と「チオシクラム粒剤」には、使用する回数と時期に制限があるのに対し、「燐酸第二鉄粒剤」は有効成分が天然にも存在するので、使用する時期や回数に制限がなく状況に合わせた散布が可能なことです。

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ジャンボタニシのタマゴは、水に弱い。水没すると死滅します。
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ジャンボタニシ
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ジャンボタニシ駆除でよく利用されるペットボトルの罠
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燐酸第二鉄粒剤の『スクミンベイト3』
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スマートネット山本
Admin: スマートネット山本
私は、IT・WEBデザインの会社を営んでいます。一般企業や個人の農業創業・開業のお手伝いを行う機会がふえたことで、農業創業コンサルが主たる業務になりました。全国で活動実績があり、野菜・果実・キノコ栽培のスタートアップ一式業務、行政申請、補助金申請、資金調達支援を行っています。個人では無農薬米の栽培とキノコ栽培を行っています。また天然植物ホルモン液を活用した農業技術指導者を擁しており、2021年より国連ECOSOC/NGO団体と提携し世界の農業振興・教育に携わっております。儲かる農業をテーマに、短期で黒字化になる農業をご案内しております。
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