培地加温だけで栽培可能?
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暖房費の低減は、施設栽培生産者の大きな課題です。
ビニールハウスの多くは、重油などの燃料ボイラーで、室内の温度を上げ栽培しますが、燃料費とても高いのがネックです。また、熱を発生させるカロリーも高くなります。
特に、高設栽培の場合は、植物の根が中空にありますので、集中して温めないと生育しません。
一般的な農産物は、地温15℃を下回ると活動しなくなります。
冬の時期では、植物が活動を始める夜明け前が勝負です。光合成を行う準備ができているか、すなわち明け方の地温が、保たれているかです。
重油ボイラーを夜明け前から焚くには、コストがかかりすぎです。
植物は、根が動くことで、上部の葉で光合成を行います。車でいえばエンジンが動けば、栄養分や水分を茎に送り込み活動します。
この点、温湯加温は、夜間電力でお湯を作り、循環パイプで地温を保てる効果があります。
低コストで、加温できるのはこの培地の加温というピンポイント暖房の仕組みです。
全国の実証栽培では、どこも生育しています。
だだし、収穫をする作業員のための暖房が必要な場合がほとんどですので、これを解決するのが、先日のフィン管暖房です。温湯を利用して、80℃までの供給ができます。しかも、風が殆ど出ない暖房ですので、植物の生育も妨げません。
下図のように、培地に循環パイプは這わせ、お湯を循環させます。
太陽光自家発電、太陽熱、夜間電力で、タンクに準備することで、コストがさらに下がります。
フィン管暖房では、このように、羽を伝って、お湯の温度が空気中の温度をあげます。
これで、重油ボイラーと同等の加温ができます。