海外農業研修
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農業に入りたい若者からの相談
国際農業者交流協会で、海外農業研修を募集している。
国際農業者交流協会で、海外農業研修を募集している。
海外で農業を学んで、
①国内で技術者になれれば・・・
②または海外で農業普及の仕事に携わりたい
とのこと
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欧州系は、農業者、農業経験者であることが必要です
また、英語は必須です。
・農業経験者でなくても、行ける地域は「米国」と「豪州」のみ
ただ、アメリカ、オーストラリアの大規模農業を経験しても、他の地域の農業では、技術を発揮できません。
・日本政府が、現在導入をしているのが、欧州の農業、特に農業先進国のオランダ、酪農が盛んなドイツ・デンマーク、有機農業のスイスです。これらは、どれも農業経験者が対象となっています。
先の相談者、オーストラリアに行きたい、貯金はいくら、経費予想がいくらと計画を立てておられました。大型機械のオペレーティング技術、方言のきつい英語を学ぶならいいけど、日本では必要とされないし、他の地域でも同じだよのアドバイスをしました。
・海外から求められるのは、安定生産の技術と、おいしい野菜を作る技術および施設を管理するオペレーション技術、栽培技術です。これらは、オランダがダントツです。
オランダは、海面より低い土地で、日照不足を補いながら促成栽培の技術を確立して、世界一の技術をもっています。輸出量では米国に次ぎ2位です。
そのオランダの技術を持ったとしても、かなわないのが日本の技術です。
オランダは、大陸性の穏やかな気候。日本は寒暖の差が激しく、湿度が非常に高い気候、さらに台風、強風などの突発現象もあります。このため、オランダで開発された施設及び技術を、政府の肝いりで導入した会社が多くありますが、(いくつか見学しましたが)どこもうまくいっていません。
欧州で完成されたシステムでは、日本の複雑な気候に対応できず、マニュアルで対応したり改良して使用しています。また、オランダが降参したのは、オランダが最も得意なトマト栽培、収穫量は上がりますが、加工用にしかならない。日本の生食のおいしいトマトは栽培できないとのことです。
・トマトやイチゴは、日本の複雑な気候の中で、植物が昼光合成を行い、夜間寒暖の差で栄養をため込み果実に栄養を送り込み甘くおいしくなります。また、湿度も大きく影響します。
●手間がかかり、おいしいものをつくることから、一歩ひいて、安定生産のためにはオランダや欧州の農業技術は求められます。